お直し【丈の短い着物の腰あげ】

皆さま、こんにちは。ユウミです。毎回、私流の着物ライフを発信しておりますが、今回は…『丈の短い着物を“腰あげ”する』ということについてお話しさせていただきたいと思います。

母の着物好きの友人から、素敵な着物をいただきました。2枚あったうちの一つは単衣仕立ての紬で、これからの時期に普段着物として着るのにピッタリです。ですが、袖を通してみると丈がかなり短い…。どうにか着られないものかと考えて思いついたのが、今回初めて挑戦した「腰あげ」です。丈の短い着物でも、「腰あげ」をすると着ることができるのか、試してみました。

*こちらの記事は書き直しをしています。最初、安田多賀子さん監修の「着物のお手入れ・お直しの基本」という本を参考に腰あげをしたのですが、何度か着付けをしてみて着姿があまりきれいではなかったので、本の手順を自分なりに少し変えてやり直しました。

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『腰あげ』とは

一般的には「肩あげ」と一緒に子供用の着物に施すもので、大きめに仕立てた着物をそのときの体の大きさに合わせて縫い留めるものです。今回「腰あげ」をする着物は大人用ですが、丈が短いために“腰紐を締めてからおはしょりをつくる”ことができない場合でも、“おはしょりを先につくってから縫い留める”ということをすれば着られるのではと思い、試してみることにします。

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こちらの着物を腰あげします

緑色と黄色の格子柄が可愛らしい紬です。単衣仕立てですので軽くて着やすく、カジュアルなデザインが普段着物にピッタリで、さらに、中に着るものを調節すれば着用時期も広がりますので、これから大活躍してくれそうです。

腰あげの手順

おはしょりの位置を確認する

着物を着て(補正や長襦袢もいつも通りにつけた方が良いと思います)、着丈を決めて腰紐を締めます。えり抜きをしてえり合わせを整え、おはしょりをつくりましたら(下前のおはしょりは上前のおはしょりの中に入れ込まずに、たくし上げておきます)、おはしょりの根元の部分にまち針か安全ピンを打ちます。まず、背中心に打ち、その後、上前のえりのあたりに、最後に下前のえりのあたりに打ちます。

おはしょりを整える

<後ろ>

着物を脱いで平らに置き、背中心から右のわき縫いまでのおはしょりは同じ幅に、背中心から上前のえり端まではまっすぐ斜めに整えてまち針で留めます。右のわき縫いから下前のえり端までの間も、まっすぐ斜めにします。

<前>

前側のおはしょりは、布のあまり分をわきに寄せます。

わき縫いの手前で三角のタックをとり、わき側に倒します。

まち針を打ちます。上前と下前の両方をします。

<上前のえり>

背中心から上前のえり端までのおはしょりはまっすぐ斜めに整えますが、えり部分は写真のようにおはしょりの幅を少し広げます。

縫い付け

絹の手縫い糸を使い、裏側から見て、おはしょりの折山の5㎜ほど下を「二目落とし縫い」で生地の重なりをすべてすくうようにして縫い付けます。背中心とタックを入れた部分は返し縫いをします。

縫い付け場所について…本の説明と写真ではよく分からず、“おはしょりの付け根部分”ともとれましたが、落ち着きが良いと思い、上記のようにしました。また、本には“チャコペンシルなどで印をつけて縫う”と書かれていて、表側から縫い付けているようですが、おはしょりの折山を目印にすれば印をつける必要のない裏側からの方が良いと思います。

表側の縫い目は、このようになります。

縫い方について…本では旅行のときなどの一時的なものとしてザクザク縫い付けていますが、今回は、そのままの状態でずっと保管しますし、おはしょりがあまりとれなく、縫い目が帯に隠れずに見えてしまうことが予想されましたので、目立ちにくい「二目落とし縫い」にしました。

できあがり

「腰あげ」ができました。仕上がりはこのような感じです。

腰あげした着物を着てみる

着付け

着付けをするときには、“着丈を決めて腰紐を締める” “おはしょりをつくって整える”という難しい作業がなく、背中心を合わせてえり抜きとえり合わせを整えてから伊達締めや着物ベルトを締めるだけですので、とにかく簡単であっという間に終わりました。着崩れも簡単に直せます。ただ、腰紐を締めないのは楽ではありましたが、普段の着付けに慣れてしまっているせいか、少し落ち着かない感じがしました。

着姿

【前後】

半幅帯を「結ばない帯結び」で締めてみました。上前のえり下のあたりが浮き気味になるのが少し気になりますが、普段の着姿とさほど変わらないようですし、おはしょりはかえってこちらの方がすっきりときれいな気がします。また、縫い目が帯で隠れず見えてしまっていますが、この着物のように柄物ですと、ほとんど分からないと思います。

【上前のえり先】

この、上前のえり先のあたりが通常の着姿と大きく違うところですが、袖で隠れるなどしてそんなに目立つ部分ではありませんし、注意して見ないと気付かれないように思います。

腰あげした着物をたたむ

着物の良いところの一つに“たたんだときに平らになる”というのがありますが、腰あげした着物は前後のおはしょりの幅が違っていたり、タックをとっていたりしているので、きれいに平らにはたためません。たたみジワの気になるタイプの着物や、シワをなるべくつけたくない大切な着物には、腰あげは適さないように思いました。

おはしょりをあまりとることのできない丈の短い着物でも、「腰あげ」をすると、通常の着姿と多少の違いはありますが、着られることが分かりました。縫い目が目立つデザイン、たたみジワの気になるタイプの着物では難しいかもしれませんが、そうでなければ、作業自体も簡単ですし、試してみる価値があるのではないかな、と思います。また、着付けが楽で時短で済ませられるのは嬉しいことでもあります。

おわりに…

せっかくいただいた素敵な着物。丈が短くて着られない…と諦めないで、「腰あげ」をしてみて良かったです。普段着物に限られるとは思いますが、着物の丈が短く着られそうにない場合でも、「腰あげ」ができるか考えられると、着物ライフがより楽しいものになりそうです。

最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。どうぞ、皆さまも素敵な着物ライフをお過ごしください。。

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