お盆の野菜は動物の形?精霊馬はなぜきゅうりやなすを使うのか理由や意味をご紹介します

お盆にお供えする野菜を動物の形にするのはなぜでしょうか。また、なぜきゅうりやなすを使うのでしょうか。「精霊馬」の意味や、きゅうりやなすを使う理由をご紹介いたします。


お盆のお供え物と言いますと、きゅうりやなすといった野菜を動物の形にしたものをイメージされるかたが多いのではないでしょうか。

ですが、なぜ、きゅうりやなすを動物の形にしたものをお盆にお供えするのか、また、なぜきゅうりやなすを使うのか、よく分からなかったりしますよね…(^^;

お盆にきゅうりやなすを動物の形にしたものをお供えするのには、ちゃんと意味があります。

お盆のきゅうりやなすのお供え物の意味を知って、お盆休みをすっきとした気持ちで過ごしましょう(*^^*)。

こちらの記事では、お盆のお供え物の野菜を動物の形にするのはなぜか、なぜきゅうりやなすを使うのか知りたい!と思われているかたの以下の疑問にお答えします☟。

  • お盆のお供え物の野菜を動物の形にするのはなぜ?
  • 精霊馬はなぜきゅうりやなすを使うの?
  • 精霊馬の作り方は?
  • 精霊馬の飾り方は?
  • 精霊馬の処分方法は?

どうぞ、お盆のきゅうりやなすのお供え物の意味や理由をお知りになる際のご参考になさってください(*^^*)。

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お盆の野菜を動物の形にする意味

お盆のお供え物の、きゅうりやなすといった野菜を動物の形にしたものを「精霊馬(しょうりょううま)」と言います。

精霊馬は、先祖の霊があの世とこの世を行き来する際の乗り物であると言われていて、きゅうりは動物の「馬」の形に、なすは動物の「牛」の形に見立てて作ります。

そして、お盆のお供え物のきゅうりやなすを動物の形にするのには、こういった意味があります☟。

  • きゅうり…馬の形に見立てて作るのには、「祖先の霊が早く帰ってこられるように」という意味がある。
  • なす…牛の形に見立てて作るのには、「お供え物をたくさん乗せてゆっくりと戻れるように」という意味がある。

昔は乗り物として動物が用いられていました。

平安貴族は、「牛車(ぎっしゃ)」と呼ばれる車輪の付いた箱形の乗り物を牛にひかせて移動をしていました。

時代が下り、交通手段として使われるようになった馬は、より早く、より遠くへ移動することができます。

精霊馬は、お盆のお供え物の一つですが、精霊馬を飾るのは東日本のみで、西日本では精霊馬ではなく、麦わらや木を使って「精霊船」を作るそうです。

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精霊馬はなぜきゅうりやなすを使うのか

精霊馬を作るのに、なぜきゅうりやなすを使うのか?ということについては、理由ははっきりとは分かっていないようです。

ただ、もともとお盆にお供えする野菜というのは、自宅で収穫できた野菜でしたので、お盆の時期にたくさん採れるきゅうりやなすが、精霊馬を作るのに使われたと考えられているようです。

また、きゅうりやなすは温度や湿度などの環境の変化に影響されにくい栽培しやすい野菜であるため、各地域で作られていたということも理由の一つのようです。

お盆にお供えする野菜はきゅうりやなす以外にも、カボチャ、トウモロコシ、スイカなどの夏野菜や豆類、イモ類も良いそうです(*^^*)。

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精霊馬の作り方・飾り方

精霊馬の作り方と飾り方をご紹介します(*^^*)。

【精霊馬の作り方】
  • きゅうり、なす、割り箸、割り箸を切るための道具を用意する。
  • 割り箸を4本一組として適当な長さに切る。
  • 動物の脚のように割り箸を野菜に差し込む。

きゅうりやなすなどの野菜は、反りがあるものの方が動物らしく見えます。

きゅうりに使う割り箸は長めにすると馬らしく、なすに使う割り箸は短めにすると牛らしく見えます。

また、精霊馬は好みの形にアレンジしても問題ありません。動物でなくても大丈夫です(*^^*)。

「精霊馬 アレンジ」や「精霊馬 アート」でネット検索をすると、精霊馬の作品例がたくさん見つかりますので、先祖の霊に喜んでもらえそうな精霊馬を作るのも良いと思います。

【精霊馬の飾り方】

精霊馬を飾る期間は、迎え火をする「盆入り」から、送り火をする「盆明け」までです。

*精霊馬を飾る期間は、地域によって違う場合があります。

【2023年のお盆の期間】
  • 新盆…7月13日(木)~7月16日(日)
  • 月遅れ盆…8月13日(日)~8月16日(水)
  • 旧暦のお盆…8月28日(月)~8月30日(水)

精霊馬は、お盆の時期に用意する「精霊棚」に飾るのが一般的で、位置は精霊棚の両端や右側に段違いで、また、お供え物の一番奥に対で置くなど、地域によってさまざまです。

さらに、精霊馬を飾るときの向きには決まりがあります。

きゅうりで馬の形に作った精霊馬は先祖の霊をお迎えするものですので、頭が家の中を向くように、なすで牛の形に作った精霊牛は先祖の霊をお送りするものですので、頭が家の外を向くように飾ります。

また、盆入りにはどちらも頭が家の中を向くように飾り、盆明けにはどちらも頭が家の外を向くように途中で向きを変える飾り方もあります。

精霊馬の飾り付けは、お住まいの地域やその家庭のしきたりに合わせます。

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精霊馬の処分方法

精霊馬の処分方法には次の方法があります☟。

【精霊馬の処分方法】
  • 塩で清めてから家庭ごみとして捨てる
  • 土に埋める
  • お焚き上げをしてもらう

まず、精霊馬を処分するのに食べるというのはNGです。

他のお供え物は食べて良いですが、精霊馬は先祖の霊の“乗り物”として作ったものですし、お盆の時期に数日間飾っておくわけですから、傷んでいたりもするでしょう。

また、昔のように精霊馬を海や川に流す、燃やすといった処分方法も、今ではNGです。

精霊馬の処分方法としては、塩で清めてから家庭ごみとして捨てる、または、土に埋めるといった方法がやりやすいと思います。

精霊馬を塩で清めるときには、白い紙の上に置いた精霊馬の左側⇒右側⇒中央の順番に塩をかけて包みます。

また、お寺によっては精霊馬の「お焚き上げ」を行っているところもあるようですので、お焚き上げで精霊馬を処分したい場合にはお近くのお寺に問い合わせをしてみてください。

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『お盆の野菜は動物の形?精霊馬はなぜきゅうりやなすを使うのか理由や意味』まとめ

お盆にお供えする野菜を動物の形にするのはなぜなのか、また、なぜきゅうりやなすを使うのか、「精霊馬」の意味や、きゅうりやなすを使う理由をご紹介しました。

  • お盆のお供え物の、きゅうりやなすといった野菜を動物の形にしたものを「精霊馬(しょうりょううま)」と言う。
  • 精霊馬はお盆のお供え物の一つで、先祖の霊があの世とこの世を行き来する際の乗り物であると言われている。
  • きゅうりを馬の形に見立てて作った精霊馬には、祖先の霊が早く帰ってこられるようにという意味がある。
  • なすを牛の形に見立てて作った精霊牛には、お供えものをたくさん乗せてゆっくりと戻れるようにという意味がある。
  • 精霊馬を作るのにきゅうりやなすを使う理由ははっきりとは分かっていないが、たくさん収穫できたため、各地域で作られていたためと考えられている。

お盆のきゅうりやなすのお供え物の意味や理由をお知りになる際のご参考になりますと嬉しいです(*^^*)。

最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。

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