お直し【袷の着物の補修】

皆さま、こんにちは。ユウミです。毎回、私流の着物ライフを発信しておりますが、今回は…『補修布を使った袷の着物のお直し』についてお話しさせていただきたいと思います。

いただきものの着物の一つに「白大島」があります。いただきものの着物はほとんどが普段用として着ていますが、この白大島だけは別格で、見た瞬間からその素敵なデザインが気に入り、おしゃれ着として愛用しています。ですが、もともと袖付けどまりのあたりが傷んでいるのにそのままずっと着ていたので、気付けば大変なダメージを受けていました。そこで今回は、その白大島の補修布を使ったお直しを自分でしてみることにします。

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『お手入れ【絹用洗剤を使う】』

補修前の白大島

染めの白大島で、袷仕立てです。袖付けの縫い合わせ自体はしっかりとしているのですが、負荷のかかる袖付けどまりのあたりは縫い糸がわたっている部分の生地が傷んでいて、さらに袖や身八つ口の折山が擦れて薄くなっていたために、着ているうちに表生地が裂けたり穴が開いたりしてしまいました。写真は一番ダメージの大きい前側の左袖付け部分で、身八つ口が折山の部分で裂け、袖側には小さな穴が開いています。他3ヶ所は身ごろ側もしくは袖側の袖付けどまりのあたりにいくつか穴が開いている程度です。どういったわけか、「かんぬきどめ」がどこにも見当たらず、それも傷みやすい原因であったようです。

直し方

裏地をほどき、表生地の裂けた部分や穴の開いた部分に片面接着タイプの補修布をアイロンで貼り付けた後、寸法はそのままで元に戻します。傷んだ部分を裏側にずらすことはしないので仕上がりは補修布が見えてしまいますが、できあがり線をずらすとなると大がかりな作業になってしまいますし、寸法が変わってしまうのも着るときに困りますので、今回はこの方法でお直ししたいと思います。

補修布

今回のお直しにはこちらの補修布を使います。薄地用でポリエステル100%素材。片面接着タイプでアイロンを使って貼り付けます。「ドライクリーニング、水洗いOK」と記載されています。色は8種類あり、その中から「薄ベージュ」と「オフ白」の二つを購入しましたが、今回は「薄ベージュ」を使います。

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感想(3件)

手順

左袖側です。また、こちらの着物にはうそつき袖を縫い付けてあります。

ほどく

前袖側の袖付け止まりの下あたりで表と裏の縫い合わせの糸を1本切り、少しほどきます。その後、表の袖山から袖付けどまりまでの寸法をチェックしてから袖付けの縫い合わせを補修が必要な部分までほどきます。(裏の袖付けはそのままで良かったのですが、作業の過程でほどけてしまいました。)

前袖側の補修

<袖側>の袖付けどまりの穴を補修します。縫いしろを開いて裏から見たところ。「力布」が付いていましたが、ボロボロですので取り外してしまいます。

必要な分だけカットした補修布を補修が必要な部分に裏から当て、アイロンで接着します。あて布をしながら表と裏の両方からアイロンをかけ、しっかりと貼り付けます。

表から見たところ。小さめの穴でしたら、着物の柄に紛れてほとんど分かりません。

<身ごろ側>の裂けた部分を補修します。

縫いしろを開き、裏から見たところ。こちらも「力布」を取り外し、ぼそぼそ出ている糸は整理します。

補修布を貼り付けます。

表から見たところ。

後ろ袖側の補修

続いて、後ろ袖側の補修をします。前袖側ほどの傷みではありませんが、袖側の袖付けどまりにできた穴から裏地が飛び出てしまっています。

<袖側>の縫いしろを開いて裏から見たところ。(前袖側の開いた部分からたぐりよせ、補修部分を出します。)袖付けの縫い目を必要な分だけほどき、こちらも「力布」は取り外してしまいます。

補修布を貼り付けます。

表から見たところ。*<身ごろ側>には補修の必要な部分はありませんでした。

袖付けを元に戻す

<後ろ袖側>の袖付けを元に戻します。身ごろ側の縫いしろは折った状態、袖側の縫いしろは開いた状態で中表に合わせ、袖付けどまり(マチ針が付いているところ)まで縫い合わせます。身ごろ側の縫い目は袖付けどまりが布端のきわになるよう斜めのラインに、袖側の縫い目は「きせ」がかかる分付いている折山よりも0.1㎝縫いしろ側になります。

表から見たところ。

<前袖側>の袖付けも同じように元に戻します。

表と裏を縫い合わせる

裏側の袖付けも元に戻しましたら、表と裏を「本ぐけ」で縫い合わせます。

表と裏の折山どうしを合わせ、折山から0.2㎝ほど入ったところを0.3~0.4㎝の間隔で交互に針を布の中に通しながら縫い合わせていきます。

「かんぬきどめ」をする

最後に、前袖と後ろ袖の袖付けどまりにそれぞれ「かんぬきどめ」をします。

*「かんぬきどめ」の手順については、よろしければ、こちらの記事をお読みください。☞『お直し【単衣の着物の肩幅と袖幅】』

≪右袖側も同じように補修しましたら、お直し完了です。≫

仕上がり

仕上がりはこのようになりました。平らに置いてよく見ると補修布の部分が分かりますが、着てしまうと気にならないのではないかと思います。今回使用したポリエステル100%で薄地タイプの補修布は大島紬の薄くてツルツルとした生地感とマッチしているように思います。

*お手入れをする場合には丸洗いに出しますが、補修布がはがれたり等のトラブルがないか、実際にしてみた後に追記したいと思います。

おわりに…

おしゃれ着用にしているとは言え、もともといただいた時からシミがあったりして良い場所に着て行く着物ではありませんでしたので、今回の補修布を使ったお直しは、完璧ではないにしてもわりと簡単に済ますことができて良かったです。ほどいたり縫ったりと多少の手間はかかりましたが、寸法を詰めるほどの大変な作業ではありませんし、何よりサイズを変えずに済みましたので、今まで通りに着ることができます。ただ、今回使った補修布は紬に合わせることはできましたが、やわらかものには別のものを探した方が良いと考えています。

最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。どうぞ、皆さまも素敵な着物ライフをお過ごしください。。

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