七夕の五色の短冊の「五色」とは何色で、順番はどうなっているのでしょうか。七夕飾りやその意味についてもご紹介いたします。
皆さまは、七夕には短冊に願い事を書いたり、七夕飾りを笹に吊るしたりと、一年に一度の七夕の行事を楽しまれますか(*^^*)。
ところで、童謡「たなばたさま」の歌詞にも出てくる、「五色(ごしき)の短冊」の意味や五色の順番って何だろう…と気にはなりませんか?
七夕の五色の短冊や短冊以外の七夕飾りにはそれぞれ意味があり、願いが込められているんです。
こちらの記事では、七夕の五色の短冊の色と順番が知りたい!と思われているかたの以下の疑問にお答えします☟。
どうぞ、七夕の五色の短冊の色と順番や七夕飾りの意味をお知りになって、七夕の行事をさらに楽しいものにしてください(*^^*)。
七夕の短冊に書く願い事が思いつかない!といったときのご参考になさってください☟。
七夕の五色の短冊の色は「青(緑)・赤・黄・白・紫(黒)」
七夕の短冊の五色とは、「青色(緑色)・赤色・黄色・白色・紫色(黒色)」の五つの色のことです。
この五色は中国の「陰陽五行思想」に関係していて、五色が揃うことで「魔除け」の意味を持ちます。
「陰陽五行思想」は、「陰陽説」と「五行説」が合わさった思想ですが、この「五行説」では、あらゆるものは「木・火・土・金・水」の五つの要素からなり、それぞれの要素同士がお互いに影響を与え合うと考えられています。
そして、この「木・火・土・金・水」の五つの要素=「五行」を表しているのが、七夕の短冊の「五色」です。
*日本では黒色はあまり好まれないために代わりに紫色が、また、緑色を青色と呼ぶ日本での古くからの習慣により、青色もしくは緑色となっています。
七夕の短冊の五色の順番は「青(緑)→赤→黄→白→紫(黒)」
七夕の短冊の五色の順番は「青色(緑色)→赤色→黄色→白色→紫色(黒色)」となります。
五行説には、「相生」「相剋」「比和」「相乗」「相侮」の五つの関係性があります。
七夕の短冊の五色の順番は、そのうちの「相生」という、「木→火→土→金→水→木…」と右回りに順番に隣り合う相手を強めながら無限に循環する関係を示す状態を五色で表したときの順番です。
七夕と同じ「五節句」の一つである「端午の節句」で飾られる鯉のぼりの「五色の吹き流し」の色の順番も、七夕の五色の短冊の色の順番と同様です。
七夕の短冊の五色それぞれが持つ意味
陰陽五行思想は、いろいろな物事を五つに分けて五行を当てはめて考えていて、人間が備えるべき五つの徳「五徳」にも通じています。
「五行」と「五色」、それに対する「五徳」は次の通りです☟。
五行 | 五色 | 五徳 |
---|---|---|
木 | 緑(青) | 仁徳「人を愛する気持ち」 |
火 | 赤 | 礼徳「礼節を重んじた行動」 |
土 | 黄 | 信徳「信頼・信用、人を引き付ける魅力」 |
金 | 白 | 義徳「道理を通した行動」 |
水 | 黒(紫) | 智徳「学問・技芸の習得」 |
このように、七夕の短冊の五色はそれぞれ意味を持っています。
なので、七夕の短冊に願い事を書くときには、家族の幸せや恋愛成就を願うのであれば「青色」または「緑色」の短冊を、学業成就やスキルアップを願うのであれば「黒色」または「紫色」の短冊といった感じで、七夕の願い事に合った色の短冊を選ぶと良いそうです(*^^*)。
五色の短冊以外の七夕飾りの種類と意味
七夕飾りには五色の短冊以外にもいろいろあり、願い事を書いた短冊と一緒に笹に吊します。
五色の短冊以外の七夕飾りの種類と意味をそれぞれご紹介します(*^^*)。
【笹】
笹に七夕飾りを吊るすのは、「願い事がまっすぐに天まで届きますように」という意味が込められています。
【吹き流し】
織姫が機織りで使う織り糸を表している七夕飾りで、「機織り(手芸や裁縫)が上達しますように」という意味が込められています。
【投網(とあみ)】
魚を捕る網を表している七夕飾りで、「魚がたくさん捕れますように」と大漁祈願の意味が込められています。
【折り鶴】
七夕飾りとしての折り鶴には、鶴が長寿を象徴していることに由来して「長生きできますように」という意味が込められています。
【屑籠(くずかご)】
七夕飾りを作るときに出た紙くずを入れるための七夕飾りで、「清潔・整理整頓・倹約の心が育ちますように」という意味が込められています。
【紙衣(かみこ)】
人形や着物の形の七夕飾りで、「裁縫が上達しますように」や「着るものに困りませんように」という意味が込められています。また、身代わりになり災いから守ってもらうという意味もあります。
【巾着・財布】
巾着や財布の形の七夕飾りで、「お金に困りませんように」や「倹約・節約の心が育ちますように」という意味が込められています。
【提灯(ちょうちん)】
周りを照らす道具である提灯の形の七夕飾りには、「未来が明るくなりますように」という意味が込められています。
【星飾り】
夜空に輝く星を表した星の形の七夕飾りには、「願い事が天まで届きますように」という意味が込められています。
【輪飾り・輪つなぎ/菱飾り】
輪や菱形をつなげた七夕飾りは天の川を表していて、「人とのつながりや夢が続きますように」という意味が込められています。
【貝つなぎ】
巻貝のような形をつなげた七夕飾りで、投網と同じく、「海の恵みをたくさん受けられますように」という大漁祈願の意味が込められています。
【扇つづり】
扇を互い違いにつなげたような七夕飾りで、扇を使うときの広げるという動作から、「未来が開けていきますように」という意味が込められています。
【三角つなぎ・四角つなぎ】
三角形や四角形をつなぎ合わせた七夕飾りで、織姫のように「手芸や裁縫が上達しますように」という意味が込められています。
【スイカ・ナス】
スイカやナスの形の七夕飾りには、「食べ物がたくさん収穫できますように」という豊作祈願の意味が込められています。
七夕の由来は中国の「乞巧奠」と日本の「棚機津女」
奈良時代に中国から伝わった「七夕」は、中国の民話である織姫と彦星の「七夕伝説」にならい始まった「乞巧奠(きこうでん)」という機織りの上達を祈る女性のためのお祭りでもありました。
「七夕」を「たなばた」と読むのは、乞巧奠が伝わるよりも日本に古くからある、「棚機津女(たなばたつめ)」という巫女が七月六日の夜から七日にかけて水辺の機屋に籠って衣を織り神様を迎えるならわしに由来します。
日本において五節句の一つである七夕は、もとは宮廷で行われる神事でしたが、江戸時代には願い事を書いた短冊を笹に吊るしたりする、庶民が楽しむ行事となりました。
『五色の短冊は何色?順番は?七夕飾りの意味』まとめ
七夕の五色の短冊の色と順番、七夕飾りの意味についてご紹介しました。
【五色の短冊以外の七夕飾りの種類と意味】
笹 | 願い事がまっすぐに天まで届きますように |
吹き流し | 機織り(手芸や裁縫)が上達しますように |
投網 | 魚がたくさん捕れますように |
折り鶴 | 長生きできますように |
屑籠 | 清潔・整理整頓・倹約の心が育ちますように |
紙衣 | 裁縫が上達しますように、着るものに困りませんように |
巾着・財布 | お金に困りませんように、倹約・節約の心が育ちますように |
提灯 | 未来が明るくなりますように |
星飾り | 願い事が天まで届きますように |
輪飾り・輪つなぎ/菱飾り | 人とのつながりや夢が続きますように |
貝つなぎ | 海の恵みをたくさん受けられますように |
扇つづり | 未来が開けていきますように |
三角つなぎ・四角つなぎ | 手芸や裁縫が上達しますように |
スイカ・ナス | 食べ物がたくさん収穫できますように |
七夕の五色の短冊の色と順番、七夕飾りの意味をお知りになることで、七夕の行事がさらに楽しいものになりますと嬉しいです(*^^*)。
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最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。