ベンジンを使って自分で着物の染み抜きをすると失敗するでしょうか。実際に試してみた結果と、ベンジンを使った着物の染み抜きの手入れ方法を合わせてご紹介いたします。
こんにちは。
『ユウミ キモノブログ』管理人の
ユウミです。
着物を着ている時、気をつけてはいても、汚して染みをつけてしまうことってありますよね(^^;、
そんな時、すぐにクリーニングに出せなかったり、ちょっとした汚れなら、自分で染み抜きできないかな…なんて考えてしまいます。
着物の染み抜きに使えるアイテムと言いますと「ベンジン」が有名ですが、ベンジンを使って自分で着物の染み抜きをしても失敗したりしないのでしょうか。
ベンジンで着物の染み抜きをして失敗をする前に、自分でやっても大丈夫そうか確認をしましょう(*^^*)
こちらの記事では、ベンジンを使って自分で着物の染み抜きをしても失敗しないか知りたい!と思われているかたの以下の疑問にお答えします☟
どうぞ、ベンジンで着物の染み抜きをしても失敗しないか心配をされている際のご参考になさってください(*^^*)
ベンジンは着物の染み抜きに使える
「ベンジン」はガソリンの一種で、昔から家庭でよく使われてきた衣類用の染み抜き剤です。
石油から作られているベンジンには油を溶かす性質があるため、油を含む油性の汚れを落とすことができます。
また、揮発性の高いベンジンは、油性の汚れを溶かした後は蒸発するため、すすぎをする必要がありません。
着物は絹素材のものが多く、絹は水に濡れたり擦ったりすることで風合いが落ちるため、一般的な洗濯のように水や洗剤を使って手入れをすることは通常しませんが、すすぎをする必要のないベンジンは着物の染み抜きに適しているということになります。
- 油性の汚れ…皮脂・口紅・ファンデーション・油・チョコレートなど
ベンジンを使った着物の染み抜きの手入れ方法はこのようにします☟
ベンジンはドラッグストアなどで手軽に手に入りますが、石油由来なので引火しやすく、取り扱いには注意が必要です。
ベンジンを使って着物の染み抜きをする時には、換気をしながら火の気のない場所を選んで行ってください。
ベンジンを使った着物の染み抜きは失敗しやすい
結論から言うと、ベンジンを使って着物の染み抜きをするのは、失敗する可能性が高いのでおすすめしません(^^;、
実際に、「口紅、ファンデーション(コンシーラー)、食用油」の3種類の油性の汚れを正絹の長襦袢のハギレにつけてベンジンを使って染み抜きをしてみました☟
【ベンジンを使った口紅の染み抜き結果】
口紅のような色素の濃い染みは、少しは薄くなったかな?といったくらいで、ベンジンを使った染み抜きの効果はほどんど見られませんでした。
逆に、ベンジンを含ませたスポンジで汚れをたたく時に周りに移ってしまい、汚れの範囲が広がってしまいました(^^;
【ベンジンを使ったファンデーションの染み抜き結果】
ファンデーションの染みはベンジンを使うことでだいぶ落ちましたが、完全にはきれいに染み抜きできませんでした。
色柄物の着物であれば、そんなに目立ちはしなさそうです。
【ベンジンを使った食用油の染み抜き結果】
食用油の黄色っぽい色はきれいに落ちましたが、輪ジミになってしまいました。
ベンジンが乾かないうちに周りをたたくことで輪ジミを予防できるということですが、なかなか難しく感じました。
水と洗剤を使った着物の染み抜きは失敗のもと
絹は水や洗剤を使って手入れをすることは通常しませんが、水溶性の汚れである「しょうゆ」を正絹の長襦袢のハギレにつけて試してみました☟
しょうゆの茶色っぽい色やにおいは落ちましたが、水と洗剤をつけた部分の風合いが変わってしまいました。
手触りに違いは感じられませんが、明らかに光沢が失われ、染み抜きをした部分とその周りとの違いがはっきりと目立ちます。
絹の着物の一部を水と洗剤を使って染み抜きするのはおすすめできません(^^;
- 水溶性の汚れ…汗・しょうゆ・ソース・ケッチャップ・コーヒー・果汁など
油性の汚れも水溶性の汚れも、着物の染み抜きは基本的には自分でやったりせず、プロにお任せするのが良いと思います。
『ベンジンで染み抜きは失敗する?着物の手入れ方法』まとめ
ベンジンを使って自分で着物の染み抜きをすると失敗するか、実際に試してみた結果と、ベンジンを使った着物の染み抜きの手入れ方法を合わせてご紹介しました。
ベンジンで着物の染み抜きをしても失敗しないか心配をされている際のご参考になりますと嬉しいです(*^^*)
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最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。